デート援

僕たちは援助交際サイトで知り合った。デート援と言うやつで援助交際の中でもライトな部類だ。
どんな子だろう?と思っていたが、小柄で目がぱっちりしたなかなかにかわいい系の女の子だった。
デート先はどこでもいいですよ、とのことだったので、僕は競馬場へと彼女を連れて行った。
僕は無類の競馬好きで、休みの日は競馬場に行って馬券を買っている人間だ。もちろん、ギャンブルとしての競馬も好きなのだが、どこかのんびりする競馬場と言う空間はことさらに好みだった。
幸いにも、彼女も競馬を嗜んでいた。ただ、もっぱらインターネットで購入しているそうで競馬場は久々だという。
普段はおっさんに混じって声を張り上げている僕だが、今日は違う。彼女連れなのだ!
僕は女の子との競馬場デートに憧れていた。テレビで男女が和気あいあいと競馬を楽しむCMが流れていたりするが、あんなものは幻想だ。競馬場は今でもおっさんおばちゃんが多い。もちろん、僕くらいの年代の男もいるが、彼女連れなんてありえない。
しかし、今日ばかりは、そんなおっさんたちに優越感を示せるのだ。デート援ではあるが、この時間は僕の彼女であることは変わりない。
昼からスタンドでビールを飲んで、買っている馬に声援を送り、それは楽しいひと時だった。
ただし、馬券の方は散々だった。彼女との憩いのひと時にハマっていて、馬券は適当にしか買えなかったのだから仕方がない。今日はギャンブラーではなく、腑抜けた恋人の時間を楽しむために来ているのだから、それは承知の上だ。
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競馬の話が通じることもあって、彼女とは楽しい時間を過ごした。お酒が入ってることもあって、メインレースの話にケラケラ笑う彼女を見て、ああ競馬の時間が終わったらホテルに行ってセックスしたいなと思った。だが、契約はあくまでもデートだけだ。彼女とセックスできるかどうかは、僕の口説きにかかっている。
僕は、最終レースで万馬券を狙った。これが当たれば、彼女を誘おうと決意した。その時、彼女が言った。
「このレースが当たったら・・・」
だが、最終レースのゲートが開く派手な音で彼女の言葉は聞き取れなかった。見ると、彼女も自分で買った馬券を握り締めていた。
ちなみに、僕が本命に押した馬は発走直後に落馬して、僕の決意は一瞬にして紙くずとなっていた。
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